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2026年1月21日
当院には、さまざまな年代の方が歯周病のメンテナンスに通院されていますが、その中でも特に印象的なのが、年齢を重ねてもなお健康的で前向きに人生を歩んでおられる患者さんたちの姿です。
今回は、85歳と103歳の二人の患者さんのエピソードを通して、「口の健康が人生に与える力」についてお話ししたいと思います。
85歳で来院されている患者さんは、20本以上の天然歯が残っており、硬いものでも何でもしっかりと噛める非常に良好な状態です。さらに日々のセルフケアの質も高く、当院で行う染め出しチェックでは PCR(プラーク付着率)15%前後 という優秀な数値を維持されています。
診療中、この患者さんがふと
「私はあと何年生きられるのかしらね」
とにこやかにお話しされました。
その笑顔と、年齢を感じさせない生活力に、こちらの方が元気づけられるほどです。
これまでの臨床経験からも、お口の健康を良い状態で保てる方は、体全体の健康、生活意欲、そして精神的な明るさも維持しやすい という印象があります。
歯周病のコントロールができているという事実は、単なる「歯の話」ではなく、その方の生活全体の質を示すバロメーターと言っても過言ではありません。
メンテナンスを習慣として取り入れることは、知識だけではなく日々の意識の積み重ねです。継続されている方ほど、お口だけでなく 姿勢、表情、会話のはっきりさ、生活リズムの安定 といった全身の健康状態が良い傾向にあります。
“自分で磨けている”ということは、単に技術が高いという意味ではなく、
・規則正しい生活
・食事への配慮
・体調管理の意識
これらが総合的に整っている証でもあります。
当院には、103歳の女性 が長年メンテナンスに通ってくださっています。この方は天然歯が20本残っているわけではなく、部分入れ歯を使用されています。
しかし、その義歯をとても大切に扱っておられ、調整や清掃のメンテナンスをしっかり続けることで、
「何でも不自由なく食べられますよ」
と明るくお話しされます。
100歳を超えて“よく噛める”“食べられる”というのは、義歯であっても非常に大きな価値です。
しっかり噛んで食事を楽しめることは、栄養状態の維持だけでなく、認知機能、筋力、免疫力にまで影響を与えるため、まさに 健康寿命そのもの を支えていると言えるでしょう。
103歳というご年齢でメンテナンスに通われる姿には、スタッフも毎回頭が下がる思いです。お口の状態や義歯の使い方が良いだけではなく、常に前向きで、身なりも清潔、言葉もはっきりされており、人生そのものに対する姿勢すら学ばせていただいている気がします。
8020運動では「80歳で20本」とよく言われますが、実際には 天然歯が何本残っているかだけでは健康は決まりません。
大切なのは、“自分に合った方法で、噛む機能を維持し続けること” です。
・栄養状態が良好になる
・脳への刺激で認知機能が維持されやすい
・食事の楽しみが生活の張り合いに
・発音が安定し、会話がスムーズに
・社会参加の意欲が保たれる
天然歯でも義歯でも、「噛める」「食べられる」という状態は、その方の人生の質を大きく左右します。
若い頃のように治療中心ではなく、年齢を重ねた方には、
・歯周病の進行予防
・義歯の微調整
・咀嚼機能の維持
・噛み合わせのバランス確認
・清掃しやすい環境の整備
といった “支える医療” が重要になります。
85歳の患者さんが天然歯を20本以上保てているのも、103歳の患者さんが義歯で不自由なく食べられているのも、長年のメンテナンスと、その方自身の努力の積み重ねがあってこそです。
歳を重ねても、美味しく食べられること、笑って会話できること、自分でケアできることは、当たり前のようでいて、実はとても特別なことです。
85歳で20本以上の歯を守り、PCR15%を維持されている患者さん。103歳で義歯を丁寧に使い、何でも噛んで食べられている患者さん。
その姿は、“お口の健康は、人生を豊かにする力そのもの” であることを教えてくれます。
これからも当院は、患者さん一人ひとりの人生に寄り添い、お口の健康を通じてより良い毎日を支えるお手伝いを続けてまいります。
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